(この記事は2010/2/10 に投稿された記事のアーカイブになります)
高機能アルミホイール『EXCALIBUR(エクスカリバー)』の図面上での打合せもいよいよ最終章。デザイン性も重要ですが、今回の開発コンセプトはあくまで“機能パーツとしてのアルミホイール”ですので、軽量と高剛性の両立に向けての各部ブラッシュアップは“ミリ”及び“グラム”単位で行っています。機能を追求するからこそ生まれる“理屈のあるデザイン”は、真の“機能美”ともいえるもので、ディスク面、リム形状からスポーク形状に至るまで、全てに拘り図面に落とし込みました。
スペック面ではBMW MINI専用という事で17インチ及び18インチの7.5Jを設定。インセットはともに+40とし、R50及びR56の両シリーズにおいてローダウンを前提とした仕様で設計しております。もちろん『JWL強度試験』も実施しますので保安基準適合品となります。
そして現在、頭を悩ませているのがホイールのカラーバリエーション。写真にあるのは、製造元にて準備をいただきましたいわゆる“カラーサンプル”です。ブレーキダストなどの事情を考え“マットブラック”は決まりなのですが、一般的なシルバー色について当初は“塗装”を予定しておりました。しかし、今回の開発コンセプトと製造工程(先日のブログでもご紹介しましたが、鍛造アルミディッシュからの削り出し)を考えると、塗装のシルバーと“削り面”を生かしてのアルミ本来の“素材色”とのコーディネートが最も適しているように思えます。
それを実現するためには、出来上がったホイールを一度シルバー色にて丸々塗装を行った後に、再度工作機にて2mm程の面取りを行うという実質“ニ度手間”となりますが、工作機が削り出した鍛造アルミの美しい削りの風合いと塗装面のコントラストにより一段とクオリティが増して見えることは想像するに容易です。無論コストの問題もありますが、そこはやはり機能美が追求出来ればと考えております。
理論と技術が融合した高機能アルミホイール『EXCALIBUR』の発表にご期待ください。