当社では、R系MINIの修理現場で深刻な問題となっている「FRM(フット・ウェル・モジュール)」故障について、修理による再使用アプローチを行なっています。
この問題はR系の一部年式の個体で頻発しているもので「各ライトが点灯しっぱなし」になったり、「ウインカー点滅が誤動作」したりするなどの症状が多く見られます。また、オイル交換などによる診断機でのオイル期日のリセットを行う際やコーディング施工を行う際など、OBD・ポート・アクセスを行ったタイミングで発症するケースがあり、正しい手順でアクセスしても防止することの出来無い、いわゆる“運任せ”のような性格上、MINIを取り扱うプロショップの皆さまにとっても悩みの種でしかありませんでした。
さらに、この症状に陥った場合の殆どは、FRMモジュールとの通信が確立されず「ISTA-P」などによる再プログラミングも全く受付けない状態となり、修理する為に高額なFRMユニット本体の交換を余儀なくされていました。
強制プログラミングで再生が可能に
これまでの数々の症例を見る限り、本体の出力系コンデンサーなどによる症状ではなく、明らかにFRMユニットのECU内部プログラムのトラブルによる症状であることを当初より疑っていました。とは言っても、「ISTA-P」などによるOBDテスターからのFRMユニットへのアクセスは出来ないので、FRMユニットに直接アクセスし強制的にプログラミングする手法(DMEチューニングのブートアクセス同様)での修理を試みたところ、思惑通りに再生して再使用することが可能となりました。再生後はテスターなどからもFRMユニットを認識しており、普段通りに使用出来るようになって各症状も治っています。
憶測ですが、OBDアクセス時のCAN信号に入るノイズによりECU内部プログラムが欠落したことが原因では無いかと思われます。MINIの場合はこのFRMとCAS(カー・アクセス・システム・モジュール)がゲートウェイ・ユニットとなっており、車台番号や車両のオプション・コードなどが格納記録されていますので、他のユニットとの接続に際しても大きな役割を担っています。
全てのFRMユニットで同様の手法での修理が可能かどうかはまだ検証中ですが、同じような症状でお悩みの皆さんは、高額な出費となるFRMユニット交換前に、当社にて行う「FRM・ブート・プログラミング」を試してみるのはいかがでしょうか??まずは、お気軽にご相談ください。
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